強迫性障害を乗り越えた先に

強迫性障害が治る時、それは新たなスタートです。

呼吸で心身を整えよう!

皆さんこんにちは。

大変な事態になりましたね。緊急事態宣言により外出もままならなくなりました。

私も不安や自粛疲れ等から、大きなストレスを感じています。

少しでも早くこの事態が落ち着くよう、祈ります。

 

さて今回は「呼吸法」について書きたいと思います。

現在在宅勤務等の影響で、運動不足や生活リズムの乱れによる不調を抱えている人が多いそうです。当然と言えば当然ですね。

 

そこで私が以前ヨガプログラムやスポーツトレーナーから学んだ、2つの「呼吸」をご紹介します。

 

呼吸を整えることは心身のメンテナンスにも繋がり、パニック障害強迫性障害等のメンタルヘルス不調改善にも有効だと言われています。

日々のセルフメンテナンスの一つとして、参考にしてもらえば嬉しく思います。

 

 

1、なぜ呼吸が大切なのか

当然のことながら体と心は互いに影響し合っています。

怪我をすれば気持ちは落ち込み、気持ちが落ちこめば体の痛みにも敏感になります。

つまり体と心は一体のものであり、切り分けることは出来ません。

 

そして呼吸というものは、私達の健康に大きく関係しています。

基本的に、心が乱れている時呼吸は「速く、浅く」なっています。

対して心が穏やかな時は「ゆっくり、深く」なっています。

そしてこの呼吸と大きく結びついているのが自律神経です。

 

この自律神経は、「活動・興奮」と結びつく交感神経、「休息・リラックス」と結びつく副交感神経に分かれており、呼吸に直に作用します。交感神経優位になれば、呼吸は勝手に早くなってしまうのです。

例えば 自然界で敵から逃げようとする時は、すぐに動けるよう呼吸を早くして戦闘態勢になる必要があります。

そして実際に体を興奮させるホルモンが出てきます。その為この状態でいくらリラックスしようとしても、物理的に難しいわけです。

 

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図1、心身の悪循環

 

2、卵が先か、鶏が先か

「卵が先か、鶏が先か」という言葉があります。

そして呼吸に関しても「不安になる→呼吸が浅い」という面と、「呼吸が浅い→不安になる」という面もあるのだと思います。

 

昔から「緊張した時は深呼吸しろ」と言いますが、呼吸を整えることで心が落ち着くことを、先人達も経験則的に知っていたのでしょう。

「ドキドキを抑えろ!」と言われても無理ですが、「呼吸をゆっくりにしろ!」というのは出来るのです。

 

それならば「意識的に」呼吸を整えることは、体と心を整えることと同義というわけですね。

 

 

3、心身を整える

さて心身の健康を整えることは、大きく分けて二つのアプローチがあります。

それは「思考からのアプローチ」「体からのアプローチ」です。

 

思考からのアプローチ

私が以前実践していたカウンセリングや認知行動療法は、これに含まれますね。本や人との出会いの中で、問題解決のきっかけをつかむこともあると思います。

そしてこの方法は、人によっては絶大な効果があります。

 

「私はずっと親に認められたかったんだ!」

「私はずっと~でなければならないと思っていたんだ!」

 

心の奥深くの問題の気付きで心が救われた場合、行動も大きく変わります。

私の周りにもまるで別人のようにたくましくなった人もいました。同じ人間でもこんなに変わるのかというほどです。

 

ですがこのアプローチは多くの場合、時間がかかります。特に大きな人生のつかえとなっている問題ともなると、カウンセラー等の専門家の力が必要になることもあります。 

 

体からのアプローチ

そしてもう一つ、体の面から心身の健康を整えていく方法もあります。

マッサージ、整体、運動がこれに含まれます。

以前整体師さんが、「体から整えていくほうが効果も早く出る。感情と体は深く結びついているからね」と言っていました。

 

緊張で体が凝り固まっている状態では、そもそもリラックスは出来ない。ましてや前向きで柔軟な思考を浮かべるは難しい。

 

ですが運動や整体等は思考面からのアプローチよりも、比較的早く効果が得られます。

私も経験があります。以前整体を受けた時のことです。当時は緊張により呼吸も浅く、体も固くなっていました。

ですが整体を受けた後、驚く程呼吸が深くなっており、気分も軽く解放された気分になっていました。

体が緩めば、呼吸は勝手に深くなってくれるのです。

 

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図2、心身の好循環

 

4、具体的な方法

前置きが長くなりましたが、ここで代表的な二つの呼吸を紹介します。

それは「呼吸法」と「座禅」です。 

 

①呼吸法

これはとても簡単です。言ってしまえば「意識して呼吸する」。ただそれだけです。

 

色々な呼吸法がありますが共通するポイントは、「息を吸う時よりも吐く時に時間をかける」ことです。例えば4秒かけて息を吸い、8秒かけて吐いていく…

緊張が強い時はゆっくりした呼吸は難しいと思います。胸も閉じ、お腹も固くなっていますからね。体に空気がいきわたらない感じがあるのではないでしょうか。

ただそれでもゆっくり呼吸をすることで、体は少し緩むと思います。

 

②座禅

そして次は座禅について説明します。なんだか怪しい感じがしますねぇ(笑)

座禅は本格的に習う為には、しっかりとした人に師事する必要があるそうです。なのでここではかる~い感じでご紹介します。

 

ポイントは一つ前で説明した呼吸法とは逆に、「呼吸に意識を集中する」ことです。

意識して呼吸をするのではなく、呼吸に意識を寄せるのです。

 

呼吸法は意識して呼吸をコントロールすることで、心身を整えるというものです。

対して座禅は「今」の自分の呼吸に耳を澄ますことで、自分の状況を俯瞰的に見つめ、「今」に集中する力を養います。

(座禅は何かを得ることを目的にはしないそうです。その為この説明は適切ではないかもしれません)

 

吸う、吐く、吸う、吐くという、「今」の自分の呼吸に意識をよせる…

そこで自分の呼吸が早いことに気付いても、無理にゆっくりにはしません。ただ観察するだけです。

結果として呼吸がゆっくりになると思いますが、それが目的ではありません

 

そして座禅をするにあたり1つ大事なポイントがあります。それは浮かんでくる様々な考えを打ち消そうとしないことです。

 

大事なことは許すことです。

 

「考え浮かんじゃった、戻さなきゃ」、「俺だめだ」…

それらは全てOKです。浮かんだ考えを否定せず、ただ呼吸に戻っていいく…

それを続けていくと、自分が過去・未来の幻想に振り回されていることに気付き、今に集中出来るようになっていくそうです。

そして思考・感情の悪循環を断ち切る力が、少しずつ育ってくるはずです。

 

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いずれにせよ大事なのは頭の中の考えではなく、触覚、嗅覚等の五感に意識を集中することです。

過去でも未来でもなく、今の身体の実感を大切にする。それはとても素晴らしいことだと思います。

 

 

5、最後に

今は皆が、それぞれの状況や立場で苦しい思いをしていると思います。

私と言えばまだ転職活動終わっていなんですよ~。結構面接に進めるようになってきたと思ったら、このコロナ騒ぎです。

神様、試練が多すぎですぞ(笑)

 

今苦しんでいる人、多分多いですよね。苦しくて仕方ないですよね。

 

でも今回は人対人の戦いではありません。同じ苦しみを共有出来る私達は戦友になれるはずです。

その為にもしばらくは自宅で心身を整えながら、事態の改善を待ちましょう。

 

栄枯盛衰という言葉がありますが、これは人間だけに言える事ではないと思います。にっくきコロナにもかならず衰える時が来るはずです。

また安心して活動できる日が来るのを、心から祈っています。